2016/11/03

FAA Private Pilot - Check ride

忘れないうちに試験の概要だけまとめ。
アメリカでライセンスとかいらんわ!という方はごめんなさい。


Check rideの構成は大きく4パート。
1)書類審査とIACRA申請
   StudentPilotCertificate、Medical、ID(Passport)、Logbook...
   一通り確認されてからIACRAの試験申請書にサイン。
2)口述試験
   1時間ちょっと。試験官とおしゃべり。
3)飛行試験
   1時間半。(試験官の説明だと最長でも2時間らしい)
4)テンポラリーライセンス発行


とココまで読み進めていただいた皆さんは、
こんなざっくり説明では物足りないと思うので以下に詳細をつらつらと。


【書類審査とIACRA申請】
このパートは審査外ということで、試験官と仲良くなる時間という感じです。
コーヒー飲みながら、書類確認+パソコンにせっせと入力しているのを眺め、、
「君はどこの出身?」 「日本!東京!いいね〜」
といった感じでたわいもない話をしつつ和やかな雰囲気を作ってくれます。

ということで、試験官パートなので以下略。


【口述試験】
基本的にはACS(Airman Certification Standards)に沿って行なわれます。
ネットでも見られますが、製本されたものが$10ぐらいで手に入るので、
試験を受ける時は最新の本を持っていた方がいいと思います。

本を持っていると自分の本を見ながらできるので、ニュアンスの違いなど
ネイティブでないとしっくりこない部分は補足を書き込んでてもOKです。
というか、むしろ書き込んであると良く勉強してるね〜英語だと大変でしょ?
など試験官がフォローしてくれさえします。

以下、試験で特にピックアップされた項目を挙げておきます。
答えは自分で探してみてください。

〔Pilot Qualification〕
・お客さんを乗せて飛ぶのに必要な書類と経歴。
・ProficiencyとCurrencyの違い。
・Alcoholの規定。

〔Airworthiness Requirements〕
・航空機に備付ける書類。
・Special Flight Permitとは。

〔Cross-Country Flight Planning〕〔Weather Information〕〔National Airspace〕
・XCのNavigation Logチェック。
・Navigation Logと併せて天気の説明。
 天気情報(Prognostic、FA、W&T Aloft、METAR/TAF...)
 +それぞれのソースの見方を聞かれる。
・VFR Sectional Chartを見ながらルートの説明。
・続けて空域の説明。 ここだと何空域?というクイズ形式。
・Special Use Airspaceについて。
・TFRについて。

〔Operation of Systems〕
・Primary flight controlとは。
・Alternatorが壊れた時の対処法について。

〔Human Factors〕
・I'm safeチェックリストについて。
・Collision Avoidanceについて。

〔Night Operations〕
・Taxiway、Runwayそれぞれのライティングについて。

〔Performance and Limitations〕
・気象情報と空港情報を与えられ、
 離陸と着陸それぞれのGround RollとTotal Clear of 50ft obsを求める。
・着陸形態における60度バンクの失速速度を求める。


【飛行試験】
飛行試験の内容は、口述試験のあとに地上で知らされます。
この説明の後、休憩+最新の天気をチェックしてフライトという運びです。

以下、自分の試験科目を並べてます。参考までに。
 1)Safety Briefing
 2)Engine start & run-up
 3)Taxiing
 4)Takeoff Briefing ←やんなくていいよ〜で終わり。
 5)Short Field Takeoff
 6)Cross country
   2地点目で、空港指定されてDiversion
 7)距離、所要時間、到着予定時刻、必要燃料の算出
   
   ここで一区切り。

 8)課題科目
   ・Pre Maneuver Check
   ・Slow flight(Landing configuration)
   ・Power-off stall(Landing configuration/スローフライトから直接移行)
   ・Power-on stall(Departure configuration)
   ・Steep turn

 9)視界を遮るメガネ(Foggles)を付けて模擬計器飛行
   ・簡単な機体姿勢変更&維持
   ・異常姿勢からの回復

10)緊急処置(Engine power loss)
   指定したランディングポイントへのエントリーまで。対地800ftぐらいまで。
11)Go-around

12)VORトラッキング

13)ホーム空港に戻って離着陸科目(Traffic patternにて)
   ・Short Field Landing → Normal Takeoff
   ・Soft Field Landing → Soft Field Takeoff
   ・Normal Landing
   ※僕の場合は、Trafficが忙しかったのもあって、
    全部Touch & Goで審査してもらえましたが、
    "Option" "Full stop & taxi back"を選択するのが通常のようです。
    こればっかりは試験官の配慮によりますが・・・

14)Security check & Engine shutoff


ここで、ざっくり講評。
合格だと、スクールの中でベル鳴らす準備して待ってるよ!ってなります。
(合格でベルを鳴らすのってアメリカの文化?それとも僕のスクールだけ?)


【テンポラリーライセンス発行】
これがアメリカFAAのすばらしいところ!!
試験に合格すると即日発行でTemporary Certificateと言う仮免許をくれます。
なので、合格すればすぐに自家用として飛べます。

自国を悪く言いたくはありませんが、
ライセンスが発行されましたら封書が届きまして税金を云々.....
なんていうややこしい手続きはいりません。

ここは本当にJCABさんに見習ってほしいものです。


ということで、以上がFAAのPPL CRの流れです。
これからFAAでライセンスを取ろうという人の参考になれば幸いです。